『Le Fils 息子』『La Mère 母』同時上演

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Post:2024.04.10

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左から 若村麻由美、岡本圭人、岡本健一、ラディスラス・ショラー(演出)

4月9日(火)、東京芸術劇場 シアターイーストにて『Le Fils 息子』が開幕いたしました。
初日に先駆けて行われた囲み取材で岡本圭人、若村麻由美、岡本健一、演出のラディスラス・ショラーが意気込みを語りました。

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岡本圭人
3年ぶりの再演となりますが、この『Le Fils 息子』は多くの方々に届けるべき作品だと思いますし、この物語はたくさんの方々に知っていただきたいです。またこうして再演という形でお客様に届けることができて嬉しいです。今回は『Le Fils 息子』と『La Mère 母』を同時上演となるので、とにかく頑張るしかない!という気持ちです。
3年前は自分の初舞台だったのですが、そこからいろんな舞台を経験させていただいたので、またニコラを演じさせていただくのは原点に戻ったような気持ちです。今回は『母』と『息子』の同時上演ということもあり、『息子』の稽古をしながら『母』の稽古をしていたので、『母』をやっていくうちに『息子』のニコラも成長していく相乗効果のようなものを稽古場では感じていました。だから『Le Fils 息子』だけでなく、『La Mère 母』を観劇することによって『Le Fils 息子』の解釈や感じ方、考え方が変わると思いますので、ぜひ両作品とも観ていただきたいです。
この作品は自分の初舞台作品なので特別な思いがあり、今回の稽古が始まる前は「この三年間で成長した姿をカンパニーのみんなに見せたい」と思っていたのですが、実際に稽古が始まったらそんな余裕はなくて、とにかくお客様に見せたい!という思いを強く感じました。またこの『Le Fils 息子』は、”生きる”か”死ぬ”かがテーマになっているのですが、生きていれば誰でも考えたりすることだと思うので、この作品を通じて、皆さんにも生きることの大切さを知っていただき、考えてもらえたらなと思います。

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若村麻由美
4月5日に『La Mère 母』の素晴らしい初日をあけることができてホッとしたばかりで、本日4月9日に『Le Fils 息子』の初日を迎えるので、母の初日を空けたのが夢のような気持になっています。10日にはいよいよ『母』と『息子』の同時上演という初めての経験が待っているので、心臓が飛び出るような緊張感とトキメキを感じられるなんて、とても恵まれた環境にいるんだなと感じています。3年前もすごくいいカンパニーでしたが、3年を経て再会しても、チームワークがよくて、信頼し合える役者、信頼できるスタッフと仕事ができるということが、本当に幸せなことなんだなと実感しています。
『Le Fils 息子』は、生きるということを模索している息子を愛する両親がなんとか助けようとする物語で、『La Mère 母』は、生きる望みを失って、生きている価値がないと感じている母の目線で書かれた物語です。ラッドの演出では、母としてすべてを失った人がもう一度夫婦として生きていく道を見つける、という光を感じて終わる演出になっています。
『Le Père 父』は、人生を終えていく父が認知症を患ってしまい、自分の中にあるものが全て空っぽになっていく姿を描いています。
すべての主人公が何かを喪失していくということを描き、周りの家族も描いたのが「家族三部作」です。
それぞれの家族がどうしていくのかを描かれているので何度観ても見ごたえのある作品になっていると思います。

<若村麻由美プロデュースグッズについて>
昨年の12月頃から台本の打合せなどが始まっていたのですが、1月に能登の震災があったこともあり、稽古の途中ではありますが、私たちもそれぞれに復興支援を行っていました。能登は、私自身は能登演劇堂のこけら落としにも携わっていまして、三年前の初演の時に『Le Fils 息子』を能登演劇堂を上演したこともあり、カンパニーのみんなも能登に思い入れを持ってくださっています。
このランタンは、ソーラーで灯るもので、防水で、震災の影響で電気がないところや、(アルピニストの)野口健さんがボランティアで作っていらっしゃるテント村にも配置してとても役立ていらっしゃるそうです。
「家族三部作」には、”Mon Putit Soleil モン・プティ・ソレイユ(私の小さな太陽)”というセリフが三部作全てに登場するのですが、このランタンは”ソーラー”なので、この”Mon Putit Soleil モン・プティ・ソレイユ(私の小さな太陽)”というセリフを私の直筆で入れました。購入していただくと、ひとつは皆様のお手元に、そしてもうひとつが能登で被災されている方々のもと届けられます。今回は私が自らお届けに行きたいと思っています。ぜひ皆様、能登のためにもお買い求めいただければと思います。

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岡本健一
3年前は圭人が初舞台だったので、その時と比べると今回感じるものは全然別次元だし、子供の成長は早いなと・・・(笑)、ただ大人も同じように成長していないといけないですね。この3年間は世界的にも戦争や震災があったり、世界中がより家族について考えていた気がしています。そういう時にこれからを担う若者たちに大人たちがどう対応していくか、この作品にはそういったすごく大事な部分が描かれているので、言葉で表すのが難しいものを劇場に来れば体感できるというのが舞台の面白さだと思うので、ぜひこの作品を観て感じて欲しいと思います。
稽古期間は2か月以上あって、スタッフのみんなも何か月もかけて準備してくれて、肉体と精神を使って涙を流したり汗かいて作り上げてきているので、その感じをお客様と一緒に共有できる時間が楽しみでしょうがないです。ご覧くださったお客様が胸を鷲掴みにされるような感情になるのは、ゼレールの脚本のすごさとラッド(ラディスラス・ショラー)の演出が世界最高レベルだからだと思います。このタイミングで、東京や日本各地で観れるというのはすごく贅沢なことで、本来であれば日本いたら観られない世界だと思いますし、劇場に来てもらえればこの物語の素晴らしさや大切さをすごく感じてもらえると思います。
圭人とは、もう共演しないと思うので・・・見逃さないでください(笑)。ぜひ劇場で体感して欲しいと思います。


(演出)ラディスラス・ショラー
フランスでの公演もあわせると、この「家族三部作」に私が関わるようになって約12年になりますが、日本で三部作全てを上演することができてすごく嬉しいです。
稽古期間は本当に密度が濃く、大変でしたが楽しく、喜びに満ちた時間でもありました。
4月5日に『La Mère 母』の初日の幕が上がったばかりなので、数日後に2番目の初日があるという非常に珍しいケースで、なかなか無いことですし緊張もしていますが、私はこのチームの俳優たちを信じています。
『Le Fils 息子』初演から3年という時が流れました。時間が経つと、人間は感じ方が変わります。なので前回のクリエーション時から3年を経た今、私たちの感受性が変化していることによって演出に多少の違いを生んでいると思います。今回の『母』『息子』はまるで鏡合わせのような2作品なので、これらを同時に上演することで、お互いの作品に影響を与え合っていると思います。
このチームはまるでファミリーなので、家族三部作には本当にふさわしいと思いますし、これらを完走することによって、私たちの間にはより強い絆が生まれるでしょう。この三部作は、“人生”に似ているんだと思います。ご覧になる方は必ず“自分自身”をこの作品の中に見出すことでしょう。


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皆様のご来場をお待ちしております。


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撮影:藤井光永

Post:2024.04.08

上演時間のご案内

▼『La Mère 母』
1時間40分(休憩なし)を予定しております。

▼『Le Fils 息子』
2時間10分(休憩なし)を予定しております。

Post:2024.04.05

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本日4月5日(金)より東京芸術劇場 シアターイーストにて『La Mère 母』が開幕いたします。
初日に先立ち舞台写真と、出演の若村麻由美、岡本圭人、岡本健一、演出のラディスラス・ショラーのコメントが到着しました。

若村麻由美
『La Mère 母』は、母としてのアイデンティティをすべて奪われ、喪失していく、そのパニックの中にいるアンヌの激動の精神状態を一緒に体感していただくことができれば、ものすごくスリリングで面白くなると思います。劇場入りして、美術セットを見て、色使い、照明、音楽も含めてとても素敵で、なによりもシアターイーストという劇場の大きさがこのお話にはぴったりなので、この『La Mère 母』の世界に入り込める感じがしました。ラッド(ラディスラス・ショラー)の演出が素晴らしく、ゼレール(フロリアン・ゼレール)の“家族三部作”の最後を飾るにふさわしい作品に出演できることを幸せに思います。劇場にお越しくださる皆様にも濃密なドラマのラストシーンに光を感じていただける事を願って、家族のために惜しみない愛を注いでいる世界中の母たちへ感謝を込めて『La Mère 母』捧げます。

岡本圭人
舞台『La Mère 母』本日開幕です。 初めて台本を読んだ時、感情が追いつきませんでした。ストーリーが進むにつれて、登場人物の間に何が起きているのか、なぜそうなるのか、全く分かりませんでした。しかし稽古を重ねるにつれて、理解が追いつくようになりました。何がキーとなったかというと「愛」です。愛が深ければ深いほど、人は思いもよらない言葉を口にしたり、行動を取ってしまいます。誰かを愛すれば愛するほど、人は失うことを極端に恐れます。一見、不可思議な舞台ではありますが、若村麻由美さん演じるアンヌの繊細かつ大胆な感情の渦に惹き込まれるほど、物語を理解し得るようになります。是非、劇場で身を任せ、アンヌの感情の波に包み込まれてください。きっと、今まで観たことのない愛の物語を感じることが出来ると思います!

岡本健一
いよいよ初日を迎えます。私たちの生活の中で「母」なるものが家族のために、どれだけ大きな愛を注いでいるか、どれだけ寂しく孤独を感じているかを知ることが出来る、とても重要な作品です。四人の登場人物の、時には滑稽で笑える行動、母のために懸命に思いやる姿に、共感と反発、喜びと哀しみ、そして希望を感じて下さい。この物語は「母」に関わる全ての方々に劇場で体感して頂きたいと思います。お待ちしております!

(演出)ラディスラス・ショラー
初日を迎えるにあたり、今緊張せずにリラックスしている自分に少し恐れを感じています。今回日本で、そして日本の俳優さんたちと日本語でゼロからクリエーションするのは私にとって初めての経験なので本来なら緊張するはずなのですが、カンパニーの皆さんたちの事を絶対的に信頼しているからこそ緊張していないのだと思います。若村麻由美さんとは今回でご一緒するのは3回目になりますが、若村さんに母アンヌ役をオファーすることが出来て私もすごく嬉しく幸せに思います。アンヌはこの戯曲の中心となるタイトル・ロールですし、多彩な演技力を持つ彼女に相応しい役だと思います。そして健一さん、圭人さん親子、そして伊勢佳世さんとも再びお仕事できたのでとても嬉しいです。圭人さんは前回ご一緒した際には初舞台の新人俳優でしたが、いまは立派な役者に育ち、彼の成長ぶりには随分驚かされました。このカンパニーの皆さんと家族のような良い関係を築いて一緒にお芝居を創れたことはお客様にも感じていただけるはずです。(作の)フロリアン・ゼレール氏も来日して観劇してくれることになり、有難いことにチケットも完売間近と聞いています。どうぞお早めに劇場に観にいらしてください!


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皆様のご来場をお待ちしております。


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撮影:藤井光永
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